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書評:小島宏の気になる1冊その700

NHKドラマ・ガイド連続テレビ小説「ひよっこPart1」 (NHK出版 本体:1100円)

 朝か昼に,NHKの連続テレビ小説を視るのが習慣になってしまった。じっくり視ることもあれば,ながら視になることもある。だから,時々筋書きがよく分からなくなることがある。また,主役のみね子だけに集中し,他の登場人物がつかめなくなる そんな時,友人のNさんから勧められて,本書を手にした。

 本書は「見て分かり,読んで納得」の編集になっている。写真とイラスト,歯切れの良い短文で,あたかも目に飛び込んでくるようである。

 本書で,「金の卵・みね子の物語(物語の流れが見えてくる)」&「主な登場人物関係図(登場人物のかかわりが家系図で示されている)」,そして「出演者紹介(主役の有村架純はじめ沢村一樹,木村佳乃,古谷一行,柴田理恵,宮本信子などの役柄と人物紹介)」が圧巻である。これらを一読してから,ドラマの筋,登場人物の心の動きが見えるようになってきた感じがする。

 その他,「ひよっこ」の美術・セット,主題歌,ドラマの時代背景,茨城県の今と昔,脚本・岡田惠和&語り・増田明美&音楽・宮川彬良のそれぞれの立場からの思いが語られていて,このドラマにかける奥深いものに触れたように感じた。「あらすじ」を読んでから視ることもいいが,私は,ドラマを視てから文字で2度視をして楽しんでいる。まだまだ,紹介しきれないほど「ひよっこ」情報が詰まっている1冊である。