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書評:小島宏の気になる1冊その683

「月刊教職研修2017年5月号」  (教育開発研究所  本体:954円)

 今月号の特集1は,「2017年3月告示!小・中「学習指導要領」を読み解く」である。あちらもこちらも同様の特集を組んでいるからと無視しようと思ったが,目次を見てやはり読んでしまった。さっそく目次を紹介しよう。( )内は紹介者が加筆。

 「新学習指導要領「総則」の要覧」,「学習指導要領総則を読み解く」 その1:無藤隆「小中学校教育の基本と教育課程の役割(基本の3事項の確認)」,その2:奈須正裕「教育課程の編成(横断的・関連的・合科的?という視点からの単元学習の復活)」,その3:高木展郎「教育課程の実施と評価(授業改善,見方・考え方,学習評価)」,その4:宍戸和成「児童生徒の発達の支援(特別な配慮を要する子供への支援)」,その5:根津朋美「学校運営上の留意事項(総則の特徴)」,その6:永田繁雄「道徳教育における配慮事項(27年3月一部改訂と今回の配慮事項)」。続いて編集部「学習指導要領のキーワードまとめ(社会に開かれた教育課程,資質・能力,カリキュラム・マネジメント,時間割,見方・考え方,プログラミング教育,学習評価)」,小学校長本間俊「小学校時間割をどう組めばよいか」,中学校長石鍋浩「中学校部活動をどう位置づければよいか」,村川雅弘「総則についての校内研修会の進め方」と,多くを学ぶことができる。

 また,天笠茂「教育委員会の指導体制の整備―スタッフの力量向上を図る」は,教育委員会指導課や教育センターの学校支援のヒントになる。

 第2特集は「管理職が褒めれば教職員は伸びる!」で,元中学校長嶋崎政男「リーダーの要件―ほめる」,小学校長植草伸之「3つのほめ事,3つのほめ時期で教職員をほめる」,妹尾昌俊「学校便りと授業観察を通じた教職員の伸ばし方」,太田肇「管理職は学校全体に褒める文科をどう醸成するか」である。「そんなにうまくいかないよ!」と言わずに,実際に試しながら自分流の教職員の伸ばし方をつくりあげていただきたい。