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書評:小島宏の気になる1冊その692

今泉忠明外監修「ニューワイド学研の図鑑・世界の危険性物」(学研教育出版 本体:2000円)

 海や湖,野山や雑木林,山など,野外に出ると楽しいことが沢山あります。ところが,サメに襲われたり,スズメバチに刺されたり,クモに咬まれたり,採集したキノコや野草に中毒になったりすることがあります。

 このように野外の楽しみには,危険が潜んでいます。そこで,危険な生物について,ある程度の知識を持っていると,絶対ということはありませんが,安全で安心に活動したり,楽しんだりできると思います。自分が出かける場所に合わせて,関係する部分を読むようにするとよいと思います。勿論,読み物として読んでも,「生物の不思議」が分かってけっこう楽しむことができます。

 内容は,「危険性物のくらし(図鑑の見方・使い方,動物たちの武器,毒をもつ生き物,海の殺し屋たち)」,「哺乳類(クマ,イタチ,カモノハシ・モグラなどの仲間)」,「鳥類(スグロモリモズ)」,「両生類(カエル,イモリなどの仲間)」,「爬虫類(トカゲ,ヘビ,カメなどの仲間)」,「魚類(サメ,エイ,ウナギ,カサゴ,フグなどの仲間)」,「水の生き物(カニ・シャコ,タコ,ヒトデ・ウニ,クラゲ,イソギンチャクなどの仲間)」,「昆虫(スズメバチ,アリ,カメムシ,ガ,ノミ・カなどの仲間)」,「その他の節足動物(クモ,サソリ,ムカデ・ダニなどの仲間)」,「植物(食中毒を起こす,棘や葉が危険,かぶれる,危険な園芸植物など)」,「キノコ(毒のあるキノコ)」,「世界の危険性物情報館(危険生物の武器,危険性物の毒,動物由来の感染症,応急処置)」と,鮮明なカラー写真付きで,初歩的な情報を得るには役立つ1冊である。なお,巻末に「さくいん」があり便利である。