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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その713
月刊誌「教職研修2017年7月号」 (教育開発研究所 本体:954円)
道徳科の実施(小学校平成30年度,中学校平成31年度)と,学校の多忙の解消は,現在の学校現場の最大の関心事である。
そこに焦点を当てたのが今月号で,特集1は「ぶっつけ本番にならないために 夏から備える,2018年度『道徳科』で,岐阜大学教授柳沼良太教授「特別の教科 道徳のおさらい(道徳教育の変遷,道徳科への流れなど史的考察)」,資料「小学校新学習指導要領「第3章 特別の教科 道徳(抄)」,文科省教科調査官赤堀博行「道徳科全面実施までのスケジュール」,教育ライター長尾康子「道徳科の教科書はどうなるの?(各社の教科書の特徴紹介)」,畿央大学教授島恒生「道徳科の授業の実際」,高崎健康福祉大学特任教授富岡栄「道徳科の評価」,兵庫大学名誉教授荒木紀幸「いじめは道徳で解消されるか?」と,道徳科の在り方・授業の進め方を論じて,大変役立つ情報が満載である。
第2特集は「学校の『ブラック化』を食い止める」で,名古屋大学准教授内田良「ブラック職場を『見える化』する」,京都大学准教授石井英真「処方箋1①小学校:教育課程編成の工夫」,学習院大学教授長沼豊「処方箋②中学校:部活動改革」で,学校の多忙解消に一石を投じている。
その他に,千葉大学特任教授天笠茂「学習指導要領改訂と学校経営"チーム学校"を支援する教育委員会―問われるチーム力」,松阪市立三雲中学校元校長川口朋史「アクティブ・ラーニング先進事例―実施体制づくりから,授業の実際まで」,唐津市立相知小学校長古川元視「校長のリーダーシップ―時代に沿った学校創りへの挑戦」なども,今どきの課題に応える記事である。