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書評:小島宏の気になる1冊その718

総合教育技術2017年7月号増刊・水元徳明編著「教育法規2017―新学習指導要領 時代に対応する教育法規・教育行政の最新情報」 (小学館 本体1435円)

 このシリーズは,その時々の教育書課題の理解と,対応の見通しを立てる際の発想の手掛かりとして,10年来活用している。何よりも,関連する法規や答申,通知,データなどが明示されていて,根拠が明確になっていることが何よりもありがたい。

 内容は,「最新情報:2017教育法規・教育行政の変化を読む(新学習指導要領と学力調査を使いこなそう)」,「特別記事:教育法規・教育行政の視点から(いじめ自殺を防ぐ,虐待児をどう救うか。不登校児の現実と対応,合理的配慮はなされているか,部活動を見直すなど10項目)」,「図解・解説:現場で役立つ重要テーマ(Ⅰ:学校制度:教育制度と学校,校長・副校長・教頭の資格と職務など7項目,Ⅱ:学校運営:校務分掌と主任制,コミュニティ・スクール,学校評価など8項目,Ⅲ:教育課程:授業時数,道徳科,特別支援教育,人権教育など8項目,Ⅳ:児童・生徒の指導と福祉:体罰と懲戒,生の多様性に関わる対応,子供の貧困対策,外国人児童・生徒の教育など7項目,Ⅴ:学校安全・危機管理:学校安全の責務と危機対応,アレルギー対応,クレーム対応,個人情報の保護など7項目,Ⅵ:教職員の勤務及び研修:教職員の服務と分限・懲戒,勤務時間と休暇,指導が不適切な教員,教員評価と人事考課制度など8項目)」,「クローズアップ:教育法規・教育行政の動き(学習指導要領改訂とカリキュラム・マネジメントなど3項目)」と,図解・図説,表・グラフなどをふんだんに活用した解説で分かりやすい。

 また,個人的には,本書を,課題についてのレポートを作成する場合のまとめ方や根拠などを説明する際のサンプルとしても活用している。