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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その738
中谷彰宏著『一流のストレスーストレスをパワーに帰る65の具体例』(海竜社 本体:1300円)
受け身のストレスが二流になり,自発のストレスが一流になると,書名よりもインパクトのある帯に誘い込まれ,読むことになった。そして,著者は,本書を「1.長時間労働とノルマのストレスを感じている人」「2.人間関係のストレスを感じている人」「3.相手のストレスを取り除いてあげたい人」向けに書いたとし,「ストレスは良くないと考えることが,ストレスになる。ストレスのある人の方が悠々とリラックスしている」と,言い切っている。
内容構成は,01プロローグ「ストレスに,一流と二流がある(ストレスは,取り除くより,活用するものです。ストレスを味方にできれば,その人はもっと成長していけるのです。01ストレスを味方にしよう,06主導権を手放さない,19デメリットを引き受けよう,61あんな手もあったなと考えよう,64断ろうなどストレスをパワーに変える65の具体例)」を示し,以下Chapter1「ストレスの中に,チャンスがある(ストレスがよくないことと思うことがストレスになる,長話はストレス解消にならない・長くなると悪口になるなど12のストレス克服法)」,Chapter2「一流は,ストレスの抱え方が違う(結果を求めるのが二流のストレス・プロセスに負荷をかけるのが一流のストレス,目的を変えるのが二流のストレス・手段を変えるのが一流のストレスなど14のストレス克服法)」,Chapter3「ストレスを,楽しむことで差がつく(快楽を求めるのが二流のストレス・生きがいを求めるのが一流のストレスなど11のストレス克服法)」,Chapter4「一流は,ストレスを使って前に進む(逃げるのが二流のストレス・フトコロに飛び込むのが一流のストレス11などのストレス克服法)」,Chapter5「二流のストレスを,一流のストレスにしよう(経験のあることをして失敗するのが二流のストレス・はじめてのことをして失敗するのが一流のストレス,手間を省こうとするのが二流のストレス・手間(本書では「手前」となっているが誤変換)をかけようとするのが一流のストレスなど15のストレス克服法)」,「エピローグ65力を抜こうとするのは二流のストレス。力を入れて抜くのが一流のストレス」と,解説している。
人によって,ストレスの受け止め方が異なるので,都合の良い所を活用して「ストレスを増幅させない」ようにする読み方をお勧めする。