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書評:小島宏の気になる1冊その803

矢部健太郎監修 CG製作成瀬京司 マンガ藤科遥市「超ビジュアル!日本の歴史大事典」 (西東社 本体:1500円)

 縄文から現代(第1回東京オリンピック)までの日本の歴史がビジュアル(100余りの出来事を,「できごとのイラスト」「出来事の概要紹介」「西暦を併記」「絵巻物や写真などビジュアル資料」「発見・現存する史跡や道具」「なるほどエピソード紹介」「ウソ!ホント!?・おどろくような説」「人物のプロフィール」「知っておどろき」「歴史おもしろベスト3」「歴史新聞」などで解説している。

 各章は「プロローグ(マンガ)」「重要事項のビジュアルな解説」「歴史新聞」「知っておどろき」「なぜ?なるほど!歴史!」「歴史おどろきベスト3」などで構成されている。

 内容は,1章「縄文・弥生・古墳時代(重要事項6項目解説)」,2章「飛鳥・奈良時代(重要事項8項目解説)」,3章「平安時代(重要事項15項目解説)」,4章「鎌倉・室町時代(重要事項11項目解説)」,5章「戦国・安土桃山時代(重要事項18項目解説)」,6章「江戸時代(重要事項17項目解説)」,7章「幕末(重要事項11項目解説)」,8章「明治・大正・昭和時代(重要事項12項目解説)」,加えて「むかしの国名マップ」「日本の歴史年表」「さくいん」で構成されている。(注:visual「目に見えるさま「視覚的である」,語源はラテン語のvisualize「視覚の」)

 大人が,日本史をざっと学び直すのにも,学級文庫にでも置いて,子どもの学習意欲を高めたり,学習新聞(歴史新聞)を作る参考にしたりするのにも役立つ1冊である。それにしても,監修者の意図かどうかは分からないが,権力争いと合戦がこれでもかと出てくるのが意外だった。戦後の平和が70年余と続いているからそう感じるのだろうか。この平和が束の間のことでなく永遠に続いてほしい。