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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その824
「新教育課程ライブラリⅡ Vol.11」 (ぎょうせい 本体:1350円)
新学習指導要領の移行措置を目前に控えて,特集は,誌上セミナー「新しい学びを起こす授業」でタイムリーである。形式的な辻褄合わせの移行措置を大きく超えて,本誌をクリティカル・リーディングして,全面実施に向けた「質の高い授業づくり(児童生徒に資質・能力の3つの柱を育む授業)」を推進したいものである。あくまでも個人的な感想であるが,特に参考になった内容を紹介する。
基調講演「主体的・対話的で深い学びとカリキュラム・マネジメント(資質能力の3つの柱,カリマネのポイントと学校改革とアクティブ・ラーニング,学力向上と学びの拡張など)」甲南女子大学教授村川雅弘,特別寄稿1「新教育課程を活かす授業づくりと学習評価(学習評価と一体化AIを視点とした授業づくり&授業改善の視座,AIを通じて資質・能力を見取る評価など)」関西学院大学教授佐藤真,特別寄稿2「今,コミュニティ・スクールが求められる背景と今後の課題(加速化するCSと今日的意義,CSが成果を上げるための課題など)」青森中央学院大学教授高橋興,事例提案1「市民性を育む「谷っ子ふるさとカリキュラム」の推進」春日市立大谷小学校主幹教諭井上文美,事例提案2「地域連携カリキュラムのマネジメント・その提言」春日市立春日南小学校長井上雅義,事例提案3「教師の秘伝に基づいた深い学びの追究(教師の秘伝,授業力の向上)」川崎市立川崎小学校長吉新一之,参考資料「教師の秘伝(教師の秘伝その1,その2,その3)」川崎市立川崎小学校長吉新一之と,大変参考になる。
その他,「対話で心と学力を育てる教育」高知県津野町教育長久寿久美子,「いじめ防止を核に,生きる力を育む特色ある施策の展開」高崎市教育長飯野眞幸,オピニオン「カウンセリング感覚を生かす授業づくり」有村久春,教育Insight「学習評価の在り方,具体的検討がスタート」渡邊敦司など読みごたえがある。