ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:小島宏の気になる1冊その834

教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その834

「Principal月刊プリンシパル2018年1月号」(学事出版 本体:680円)


 校長としてこのような時はどうしたらよいか,児童生徒への毎週月曜日の朝礼講話のネタ切れで困った,校長としてさらに識見を高めたいということは密かに思っていても,人には尋ねづらいものである。本誌は,これらのことに応える「校長学と学校講話」の専門誌である。

 今号の特集は,「新年度に向けてのカリキュラム・マネジメント」で,奈良教育大学准教授赤沢早人「各学校におけるカリキュラム・マネジメントの実施に向けて(学校,学年,学級の3つの経営(マネジメント)に一貫性をなど)」,千葉県富里市教育委員会主幹古谷成司「カリキュラム・マネジメントに向けて教員の意識を高める(PDCAサイクルにおける分析・転用の重視など)」,特集例話・校内研究「カリキュラム・マネジメントは学校細胞レベルから~トップダウンマネジメントから有機的組織マネジメントへ~」高崎健康福祉大学教授栗原幸正,同校内研修「カリキュラム・マネジメントは話合いから」杉並区立松渓中学校長赤萩千恵子,同中学校研修会「全教員で行うカリキュラム・マネジメント」福井大学附属義務教育学校副校長牧田秀昭と,新学習指導要領の実現に向けた課題を考察し,校長として同教職員を指導するか示している。

 また,今月の例話は,小学生向け3話(3学期始業式,新年最初の全校朝会,1月中の全校朝会),中学生向け3話(3学期始業式,全校朝会,小学校6年生1日体験入学),保護者向け2話(保護者会,最後のPTA運営委員会)教師向け2話(教職員研修会,職員会議)と,自分流の講話をする手掛かりになる。

 さらに,連載の「校長学コーナー(企業に学ぶ学校マネジメント,新学習指導要領の導入・実施のポイント,副校長・教頭を生かす育てるなど)」や「学校講話関係コーナー(こころがほっとするちょっといい話など)」も充実していて,関連する新情報を得ることができる。