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書評:小島宏の気になる1冊その837
PHP2月増刊号「PHPエクセレント 話のおもしろい人,つまらない人」(PHP研究所 本体:463円)
あの人と話していると,楽しくなる。同じことを話題にしているのに,あの人の話はとても面白い。と,話し上手の人がいます。一方,自分は,うまく話せないし,たぶん相手をつまらなくしているだろうと,自信を無くしている人もいる。この違いは,一体どこから来るのだろうか?
そんな悩みに応えてくれるかもしれないと,「ダメもと」を承知で本書を求め,珍しく精読した。「なるほど!」「これなら自分にもできそうだ!」ということがたくさんあった。でも,すぐ忘れて,いつもの「つまらない人」「話べたの人」に戻ってしまいそうだ。
1つだけ,自信を持ったのは,自分もこれまで大事にしてきた「聴き尽くして,相手を認め,褒めること」を,多くの人が励行し,進めているということである。このことを今後も続け,「話べただからと,気難しい表情で傍観し,嫌な奴と嫌われることが多い」ので,「あいずちを打ちながら,楽しく」聞くように努めたいと思った。
巻頭インタビュー塙宣之「皆からおもしろい人と思われる必要はありません」,「チェックテスト(診断ができる)」,「話の楽しい人,好かれる人(今田耕司,保坂隆,谷村新司,大山のぶ代,斉藤茂太,齋藤由香,楡周平)」,実践講座「話が弾む人になる7つの習慣(魚住りえ)」,「思いを上手に届ける技術(春風亭小朝,髙橋英樹,田口トモロフ,渋谷昌三,今井登茂子,堀田力,市川拓司)」,心理ゲーム「楽しい会話の決め手とは? あなたの話方に欠けているものとは?(齋藤勇)」,「誰とでも会話が途切れない話し方(アンミカ,田辺聖子,川北義則,宮川花子,渡辺登,内藤誼人,林あまり)」,特別対談:阿川佐和子×檀ふみ「人づきあいは,弱みが見えると親しくなれる」と言う構成になっている。自分を肯定的に自認して(否定しないで),そこに無理なく積み重ねる発想・意見・方法などを受け止めたらいかがでしょうか。