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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その841
「教職研修2018年1月号」 (教育開発研究所 本体:954円)
学校は忙しいと,教員も,行政もわかっているのに,これという妙薬が処方できないのはなぜなのだろうか?
今月号の特集1は,「学習指導,生徒指導,そして貧困対応「教員が担うべき業務」は勤務時間内に終わるのか?」である。浜田博文「働き方改革議論が目をつぶっていること」,加藤崇英「専門スタッフ等との連携―いつどこで必要となるか」,渡辺敦司「中教審「教師の業務」はどのように整理されているか(基本的には学校以外が取り組む業務,学校の業務であるものの必ずしも教師が担わなければならない業務ではないもの,教師以外のものが担うことも積極的に検討すべきもの,基本的に学校・教師の業務など14項目に対する業務に対する考え方)」,鼎談①田村学×五十嵐俊子×石鍋浩「教師の授業力と働き方改革」,鼎談②妹尾昌俊×金子由美子×山本修司「生徒指導と働き方改革」。
第2特集は,「教員不足,非正規教員増加,休めない......教員を取り巻く環境の危機」である。高野和子「多忙に拍車をかけ,子供の学びをまずしくする深刻な教員不足」,金子真理子「臨時的任用教員の増加と働き方」,やつづかえり「デンマークの学校に学ぶ,教職員の休暇を取るための仕組み」,紅林伸幸「より魅力的な教職にする処方箋」。
連載物として,学校経営「保護者視点から考える―トラブルを生まない学校経営」永堀宏美,「特別支援教育の基礎・基本」根本文雄,「学校改善のはじめの一歩」宮田進など,管理職の資質・能力「実践に学ぶ!校長のリーダーシップ論」銭本麻衣子,「教頭・副校長がかかわる学校づくり」余郷和敏など,教育時事「管理職のための今どきスマホ・ネット事情」安川雅史,「管理職の教養を鍛える時事解説」若井彌一,「深堀・先読み―教育ニュース」渡辺敦司と,多様で多角的な情報に触れることができる。