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書評:小島宏の気になる1冊その846

話題の達人倶楽部編「日本人の9割が答えられない理系の大疑問100」(青春出版社 本体:690円)


 人生を左右するような重要なことではないが,何となく気になること,知りたいことが少なからずあるものだ。誰にも。

 そんなことを100個も集めて,一見,科学的に解き明かしたのがこの1冊である。「気分すっきり」「よし,子ども(孫)に教えてやろう」と言うことになるかどうかは保証できないが,世間話の「ネタ」にはなりそうである。

 第1章「うなぎ屋の秘伝のタレ,なぜ200年使い続けても腐らない?~ずっと気になっていた身近な科学の大疑問9(なぜコピー機の倍率は141%などと半端なの?,殺虫剤はどうして虫だけ殺せるのか?等)」,第2章「電卓はなんで計算違いをしないのか?~いまさら他人に聞けないIT・電気・メカの大疑問11(体温計はどうやって体温を測っているの?,AI(人工知能)はどこまで進化しそう?等)」,第3章「何万光年離れた星の距離をどうやって測っているの?~子供に聞かれても答えに詰まる宇宙・天体の大疑問17(どこからを宇宙と呼ぶのか?,宇宙にはなぜ空気がないのか?,火はなぜ熱いの?等)」,第4章「調味料はなぜ,「さしすせそ」の順で入れるといいのか?~当たり前のようで理由を知らない料理・生活科学の大疑問12(なぜ味噌は沸騰させてはいけない?,なぜワインだけコルクでふたをするの?等)」,第5章「どうして心臓だけはガンにならないの?~知っているようで知らない医学・人体の大疑問17(風の特効薬が作れない理由は?,お腹がすくとなぜ「グウッ」と鳴るのか?,電子レンジはなぜ食べ物だけを温めることができるのか?等)」,第6章「海の塩分濃度はどんどん高くなっていかないのか?~理科の先生も教えてくれない地球・自然の大疑問14(天気予報の晴れと曇りの境目は?,震度とマグニチュードは何がどう違う?等)」,第7章「オートファジー・青色発光ダイオード・iPS細胞...は何がどうすごいの?~知っているだけで鼻が高くなる最先端科学の大疑問20(ノーベル賞のオートファジーの解明,何がすごいのか?,シェールガスやシェールオイルはエネルギー問題を解決するか?,時計はなぜ全世界で右回りと決まっているのか?等)」と,興味・関心の高い疑問ばかりである。