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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その860
「教職研修2018年2月号」 (教育開発研究所 本体:954円)
質の高い学校運営と教育活動を展開するために,チーム学校を動かすビジョンとリーダーシップに関する情報を提供する総合研修誌である。
今月号の特集1は,地毛黒染め強要,長ズボン禁止...理由を説明できるか「多様性時代だから見直す学校のきまり・校則」である。当たり前と思い込んでいる事柄を,多様な視点から点検し,自校の「学校のきまり」&「校則」を,人間的にするヒントが得られる内容である。
具体的内容は,「校則の功罪」内田良,「子ども・保護者に毅然と説明できるか」➀内容面の課題―嶋﨑政男,➁運用面の課題―若田透,「その学校の決まり,校則はNG?専門家の知見を活かす」➀健康面NG-中野義澄,➁人権面NG?-大島佳代子,実践例「多様性時代の学校の決まり,校則のあり方をどう探るか」➀生徒による見直しと,懲戒マニュアルの公開―古沢裕二,平岸高校三者会議―林恵子,③四者共同の学校評価で校則を変える―小池由美子,➃スマホルール作りから考える「校則」のあり方―竹内和雄,「学校のきまり・校則を児童・生徒の学びにつなげる」橋本康弘,「小学生らしい格好,中学生らしい頭髪...らしさとは何か」-パオロ・マッツァリーノである。
特集2は,「イマドキPTAとの管理職のかかわり方―苦悩する保護者を救うために」で,「イマドキPTAの苦悩と,管理職のかかわり方」大塚玲子,「教員の働き方改革とPTA"先生が忙しすぎる"をどうするか」妹尾昌俊,「新たなPTAをつくった校長の実践記」片桐常夫と,「困った保護者」ではなく,「悩んでいる(困っている」保護者」への意識転換を示唆していると受け止め,多くを学ぶことができた。
さらに連載の「学校マネジメント・学校経営(保護者を視点から考えるトラブルを生まない学校経営,学校ICTお悩み相談,学校改善のはじめの一歩など8つの情報)」,「管理職の資質・職務(これからの管理職養成,選考・登用,研修を考える,新時代のSchoolリーダー養成講座など6つの情報)」,「教育行政・施策(教育改革を考えるなど3つの情報)」,「教育時事(教育ニュースPickUp,2030年の学校教育をつくるなど9つの情報)」と,充実している。