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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その862
「教育研究2018年2月号」 (不昧堂出版 本体:787円)
私たちが,難しくて一番悩むのは,「思考力・判断力・表現力等」の育成をいかにするかである。今月号の特集は,まさにそれに焦点を当てた「自分で考える子供を育てる」で,関心を持って読み込んだ。
特集「自分で考える子供を育てるについて」筑波大附属小学校教諭新井和枝,「考える子供を育てるために教師が意識したいこと」京都文教大学准教授大前暁政,「自分で考える力を伸ばすには~脱・正解主義~」THINK-AID主宰狩野みき,「子供が自分で考える状況づくりのための3つの条件」白坂洋一,「一人一人の考え=オリジナルを生み出す社会科授業」粕谷昌良,「対話的な学びを通し自分で考える子供を創る」筑波大附属小学校教諭仲峰盛之と,実践例を基に分かりやすく提言,提案している。
「今,この人に聞く」は,コピーライター・作詞家・上智大学非常勤講師佐々木圭一氏で「学校教育こそ,伝え方の技術を子供たちに伝えてほしい。きっと子供たちの人生が変わります」と,熱く語っている。なるほど,私たちは簡単にコミュニケーション力というが,こういうことだったのか。
恒例の筑波大附属小学校教諭による研究発表「体育」清水由,「図工」北川智久,「総合」白岩等,「算数」森本隆史,「算数」大野桂,「社会」山下真一の発表・提言も具体的で,授業づくりのヒントをたくさん拾うことができた。