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書評:小島宏の気になる1冊その901
監修 村野守治・まんが 小井戸繁「ドラえもん人物日本の歴史・西郷隆盛」(小学館 本体:660円)
現在,NHK大河ドラマ「西郷どん」(せごどん)の主人公,幕末・維新に活躍した英雄,西郷隆盛を漫画で表現したものである。小学校上学年を対象にしたものであるが,日本史の知識の薄れつつある私のような後期高齢者にとっても,人物中心で日本の歴史を指導する小学校の先生方にとっても,ざっくりと目を通しておくことは無駄ではないかもしれない。
歴史的事実を伝えるために,やや理屈っぽいまんがになっているが,結構うなずきながら楽しく読むことができる。孫も,ざっと読んで,西郷隆盛が分かったかのように,NHK「西郷どん」が始まると,先回りをして筋書きを説明してしまうので,「黙って視ていてよ!」と家族から非難されている。
「主な登場人物」の説明,第1章「若き日の西郷どん(薩摩藩の郷中教育,郡方書役助となるなど)」,第2章「長い苦難の時代(奄美大島の吉之助,沖永良部島に流されるなど)」,第3章「激動から維新へ(第一次幕長戦争,薩長同盟への道,勝海舟との会見など)」,第4章「西南戦争と城山の悲劇(新政府の参議となる,隆盛挙兵するなど)」で構成されており,<もっとくわしく知ろう>「西郷隆盛Q&A」「この間の年表」も付いている。
なお,このシリーズは,1巻「卑弥呼」,2巻「聖徳太子」,空海,紫式部,源頼朝,信玄と謙信,織田信長,豊臣秀吉,徳川家康,徳川吉宗,11巻「坂本龍馬」,そして12巻「西郷隆盛」からできている。