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教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その905

「教育展望2018年3月号」 ((一財)教育調査研究所 本体:448円)


 新小学校(中学校)学習指導要領の円滑な完全実施に向けて,4月より移行措置が始まる。学校として共通理解を図り,指導内容等の省略,新規取入れに配慮して計画を立てて進めるようにしたい。

 さらに,新学習指導要領が求める「資質・能力」「主体的・対話的で深い学び」「言語活動の充実」「情報活用能力・プログラミング教育」「問題発見解決学習,体験活動」「指導と評価の改善,学習評価の工夫」「生徒指導」「キャリア教育」などを視野に置いた授業づくりが求められている。

 これらを踏まえて,今月号では特集「新学習指導要領から見える新しい授業像」を取り上げ,以下のようなことを提言している。

 「これからの授業のあり方を問う―再び「教師は授業で勝負する」―」上智大学名誉教授加藤幸次,「協働学習の授業づくり」東京大学教授白水始,「単元による学習のまとまりを従事したこれからの授業」東京学芸大学准教授中村和弘,「教科等横断的な視点による授業づくり」日本体育大学教授角谷重樹,「新しい評価の視点による授業づくり」大阪成蹊大学准教授赤沢真世,「ICTの活用による新しい授業づくり」奈良教育大学教授小柳和喜雄,「秋田県・福井県にみる授業の特色」早稲田大学教授田中博之,「筑波大学附属小学校の授業づくりの特色」明星大学客員教授細水保宏と,自校流・自分流の授業づくりの参考になる情報が詰まっている。

 さらに,「提言・学校文化を創る校長の役割と意識改革」平川理恵,「私の教育実践・長年にわたる実践が求めているもの」札幌市立大倉山小学校,「きょういくフォーカス・外国語の教科書,文法中心からの脱却」渡辺敦司なども参考になる。

 なお,(一財)教育調査研究所主催の「展望セミナー(全体会―講演・池谷裕二&パネルディスカッション,経営部会,小学校部会,中学校部会)」が,平成30年8月6日~7日に開催される。