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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その912
白澤卓二著「食べ物を変えれば認知症は防げる」(宝島社新書 本体:800円)
まず自分がそうであるが,認知症になるのではないかと内心恐れている人は少なくないと思う。(もちろん,若年性認知症,後期高齢者のれっきとした認知症で苦しんでいる人,その介護で苦労している人は,身近にたくさんいる。)
そんなことで,「防げる」ならばと,本書を手に取った次第である。「<新常識>ボケは生活習慣病!」というのだから,その年齢に達した教師(大人)だけの問題ではなく,指導される子供にだって関係している問題でもある。
認知症の原因は,アルツハイマー病,脳血管性認知症,レビー小体病など脳の疾患によって発症するそうです。今までは,アルツハイマー病は,予防のしようがなくしかも治療のしようのない病気だといわれてきました。でも,実は「生活習慣病のカテゴリーに含まれる病気」で,不適切な生活習慣(特に食生活)を改善していけば予防できる可能性が大きいというのです。そんなことで,本書を読むことにしました。
内容は衝撃的である。ただし,「~~したいなら〇〇をするな!」「~~したいなら〇〇をしろ!」と相反する医学書が発行されていることから,しっかり確かめてから実行したいと思っている。
第1章「認知症を防ぐための基礎知識(予防しないと3人にひとりは認知症になる,食べ物を変えれば生活習慣病は防げる,今こそ日本の伝統食を位のなかにとり戻せなど5節&こぼれ話」,第2章「認知症を防ぐ食べ物(ボケないために発酵食品を食べよう,ネバネバヌルヌル食品委は驚きの健康パワーが,日本人が食べてきた玄米・雑考類を見直そう,ショウガやニンニクが持つパワーはあなどれない,骨粗しょう症も食生活の工夫しだいで克服できるなど15節&こぼれ話」,第3章「認知症を防ぐ食べかた(命の回数券「テロメア」をたくさん持つ方法,食べる順序を変えると血糖値の急上昇は防げる,和風も洋食も定食ものが健康長寿に合っている,いろんな食材をできるだけ丸ごと食べようなど12節&こぼれ話」,第2章「こんな食事はやめなさい(朝食抜きは認知症の発症リスクが上がる!,ながら食いやドカ食いは脳をボケさせる原因など13節&こぼれ話」と,見出しをみただけで,読んでみて,本当だったら実行してみようかと思う?ものばかりである。