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書評:小島宏の気になる1冊その914

キャラクター原作臼井儀人・まんが高田ミレイ「先生は教えてくれない!クレヨンしんちゃんの友達づきあいに大切なこと」 (双葉社 本体:980円)


 友達と付き合いことが苦手な人,苦手ではないがうまく付き合えない人は,私をはじめ少なく無い。
そんな大人にならないように,幼稚園年長頃から小学生のために書いた本である。

 内容は,「付き合い方のポイント(20字前後)と分かりやすい解説(400字前後―特に大事な部分は色付き)」&それを「面白く説明したクレヨンしんちゃんの漫画(クレヨンしんちゃんたちが,とぼけながらいいことを教えてくれる)」で構成されている。

 本書(?)の使い方として,次の6通りが考えられる。お試しください。
★1:家族が子供に読み聞かせる。そのあとで,どういうことか話し合う。
★2:親子で別々に読んで,そのあとで,どういうことか話し合う。
★3:子供が自分で読んで,それを実行する。
★4:家族が自分で読んで,必要に応じて,「こうしたら...」と話してあげる。
★5:先生が,道徳科の教材として必要な部分を取り上げて,授業をする。
★6:学校図書館や学級文庫において,子供が自由に読めるようにしておく。

 内容は,「はじめに―お父さん,お母さんへ―お子さんといっしょに楽しんでください」,「キャラクター紹介―マンガに登場する9人と犬1匹の紹介」,「友達基本ルール―おはようから始めようなど4つのポイント」「会話のルール―友達に言ってはいけないこと,陰口は言わない広げないなど11のポイント」「ケンカしたとき―友達に傷つけられたら,怒っている友達に許してもらいたいなど7のポイント」「友達の家でのルール―友達の家の人にはていねいな言葉で話そうなど3のポイント」「こんなときどうしたら?-遊ぶ約束が守れなくなったらどうする?,友達があげるといってもちょっと待って,どうしよう悪いことに誘われた断りたいでも嫌われたくないなど9のポイント」「学校生活のルール―仲間外れは絶対にやってはいけないこと,うまくできない友達を応援しようなど13のポイント」「友達ってなんだろう―友達のすてきなところをまねしよう,友達にありがとうと伝えようなど5のポイント」と,子供にも,大人にも,子供を指導する先生にだって大事な52のルールである。