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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その928
涌井良幸・涌井貞美著「雑学科学読本身のまわりのすごい技術大百科」(KADOKAWA 本体:1300円)
科学の進歩には目を見張る昨今である。その恩恵を受けて,科学によって生み出されたものが溢れている。そして,普段は,結構便利に使い,ありがたいと科学と技術に感謝しているくらいである。
ところが,「これはどのようして動くの?」「これはどんな仕組みになっているのかな?」と疑問に思いだすと,「どうなっているのか見当もつかず」どうにもならない気持ちになる。
そんな私たちに,「こんなことも分からないのか!」と言わず,兄弟である二人の著者が大小の疑問に答え,解き明かしてくれるのが本書である。そして,本書は,次のような構成になっている。
第1章「外で見かけるすごい技術(タワークレーン,エレベーター,エスカレーター,自動改札,太陽電池など11の解説)」&コラム,第2章「身近な家電のすごい技術(冷凍冷蔵庫,洗濯機,電気ストーブ,電子体温計,エアコン,デジカメなど19の解説)」&コラム,第3章「生活用品のすごい技術(無洗米,リンスインシャンプー,カップ麺,クォーツ時計,バーコードなど16の解説)」&コラム,第4章「乗り物に見るすごい技術(飛行機,新幹線,リニア新幹線,自動運転,ETCなど10の解説)」&コラム,第5章「ハイテクなすごい技術(VRとRA,ビットコイン,ドローン,生体認証など14の解説)」&コラム,第6章「便利グッズのすごい技術(遠近両用コンタクトレンズ,紙おむつ,使い捨てカイロ,形態安定シャツなど10の解説)」&コラム,第7章「文房具のすごい技術(蛍光ペン,修正液,インクジェット用紙など13の解説)」と,93のものについて,見開き2頁の図解付きの簡潔な解説で,「見て分かり,読んで納得」となっている。
授業の導入や隙間の時間に,家族団欒に,日常会話の話題づくりのネタに活用できる科学的な楽しい本である。