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教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その930

「PRINCIPAL月刊プリンシパル2018年5月号」 (学事出版 本体:740円)


 おなじみの学校講話と校長学の専門誌である。今月号の特集は,今学校現場が戸惑いながらも開始した「移行措置への対応」である。まさに時宜を得た特集である。

 その内容は,文科省で新学習指導要領の作成にかかわった明星大学教授吉富芳正「新学習指導要領への効果的な移行に果たす校長の役割(校長への期待,校長の役割)」,横浜市立さわの里小学校長後藤俊哉「移行措置から完全実施への校長としての留意事項(育む資質・能力,効果的指導のためのカリキュラム・マネジメント,主体的・対話的で深い学びの視点と見方・考え方)」,特集例話「管理職研修会:校長として効果的な移行措置をどう進めるか」教育創造センター特任研究員及川芙美子,「校内研修会:外国語科に向けたモジュール学習の導入」荒尾市立中央小学校長高山和宣,「職員会議・教職員研修・授業研究会:未来を創る新学習指導要領への移行措置期間」神奈川県大磯町立大磯中学校長青木弘と,自分流の講話の作成に大変参考になる。

 今月の例話は,小学生向け3例(全校朝会・野村友彦,運動会全校練習・棚田寛二,全校集会・米持隆司),中学生向け3例(全校朝会・大谷正敏,全校朝会・江川登・加納博司),保護者向け2例(地域諸団体との会議・米持隆司,PTA総会・大谷正敏),教師向け2例(運動会に関する職員会議・棚田寛二,職員会議・加納博司)と,いつものように充実していて参考になる。

 恒例の「校長学コーナー」は,妹尾昌俊「企業に学ぶ学校マネジメント」,加茂川幸夫「これだけは知っておきたい教育法規の話」,高階怜治「新学習指導要領の導入・実践のキーポイント」,小松郁夫「小松郁夫の教育直言」など,「学校講話関係コーナー」も野口晃男「校長講話・学校便り道場」などと,充実している。