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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その947
古川治・今西幸蔵・五百住満編著「教師のための教育法規・教育行政入門」 (ミネルヴァ書房 本体:2400円)
公教育は,関連法規の定めに基づいて行われていることは,全ての学校関係者は知っている。ところが,管理職も教員も具体的なことについては,余り知らないというのが実態である。
本書は,校長,副校長・教頭,主幹教諭をはじめ全教員に,さらに教師を目指す学生のために,「教育法規」と「教育行政」について,基礎・基本を解説した入門書である。「なるほど...」「そうだったのか...」「それなら...」と,様々なことがわかり,学校経営や教育活動を進めていく上でのヒントが得られる。
内容は次のように,構造的で,実にわかりやすく構成されている。
1章「教育法規のしくみと学び方(①国の法令・憲法や教育基本法など,②教育行政,③学校教育・学校教育法やスクールコンプライアンスなど)」,Ⅱ章「学校組織と教育課程(①学校組織と教育活動・校務分掌や校長と教諭の職務や学校評価など,②教育課程・基準としての学習指導要領や道徳の教科化など,③児童生徒と生徒指導・校則やいじめなど)」,Ⅲ章「学校運営と研修(教職員の職務と研修・服務や教育公務員特例法など)」,Ⅳ章「人権教育における法規(国際人権規約,子供の権利に関する条約,人権教育及び人権啓発の推進に関する法律など)」,Ⅴ章「障害児教育・特別支援教育と法規(障害者基本法,特別支援教育など)」,Ⅵ章「学校保健・安全と法規(学校保健安全法,食育基本法など)」,Ⅶ章「児童福祉・男女共同参画と法規(児童福祉法。少年法など)」,Ⅷ章「生涯学習・社会教育と法規(社会教育法,スポーツ基本法,学校図書館法など)」,資料「主な教育法」の重要条文の紹介。