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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その954
「教育研究2018年6月号」(不昧堂 本体:787円)
授業の中の子どもの「つぶやきを聞く」,「つぶやきを生かす」ということがよく言われる。私は,難聴であるからか,現役の頃,子どものつぶやきを聞き取ることが苦手で,生かすことは殆どできなかった。そんなことで,今号の特集「つぶやきの広がる教室」に学ぶ機会を得たことは幸運だった。
内容は,次のように構成されている。
「特集について」由井薗健,「つぶやきが聴こえる教師として生きる」早稲田大学教授小林宏己,「つぶやきは思考の芽」東北学院大学教授佐藤正寿,「授業の質を決めるつぶやきを聴く」早稲田実業学校初等部星直樹,「私のつぶやきで算数授業づくりの変遷」大野桂,「つぶやきの広がる教室の条件」清水由。
また,連載の「全国・授業のとりたて便―子どもの声から改善を図る授業デザイン」鎌倉小学校鈴木遼輔,「楽しよう私の仕事術」横山みどり,研究発表「算数・4年小数の割り算で単位量あたりの大きさを求める必然性を生む授業構成」田中寿幸,「国語・見方・考え方を働かせる説明文指導」青山由紀,なども新鮮だった。