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教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その955

「信濃教育1578号平成30年5月」 (信濃教育会 本体:400円)


 学級経営の安定は,子どもたちの学校生活の「3あ」安定,安全,安心に関わり,充実した学習活動の基盤でもある。特に,小学校では,学級崩壊即授業崩壊であり,学級経営は重要である。

 今号では,「私の学級づくり」を特集し,30人の学級担任の学級経営の工夫について紹介している。教職経験数年の若い教師には,自分の学級経営を振り返り,良くしていく参考になる。また,ベテラン教師には,築き上げてきた学級経営力に新しい発想を吹き込み,リニューアルするヒントが得られるに違いない。クリティカル・リーディングとクリティカル・シンキングをして,信濃教育会の先生方の実践から学び取ってほしい。

 内容について,表題だけ紹介する。
「先生方から教わった学級づくり」赤羽彰吾,「わたしの居場所と思える学級づくり」大月美玲,「高校と中学の異校種の担任をして」藤原一史,「ひらかれた学級を目指して」上原徹郎,「生徒とともに進める学級づくり」土屋克明,「学級づくりで私が大切にしていること」久保田陽介,「ユニバーサルデザインを取り入れた学級づくり」赤沼陽子,「つながりづくりは学級づくり」林崇広,「一人を大事にする学級づくり」山田千秋,「子どもたちの未来のために」山﨑聡,「学級づくりの原点を考えて」などである。多くの教師が学び合う,即ち「対話的な学び(互いに学び合うこと)」を実践している先生方の姿は,子どもたちにとっても隠れたカリキュラムになっているに違いない。