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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その957
角野卓造著「万事正解」(小学館 本体:1,200円)
少し前に,「渡る世間は鬼ばかり」の姑と嫁の間でお人好しのおじさんを演じてきた著者は,好きだった。でも本書を読んで,「本当の俺は,こうなんだ...」と主張していて,一層ファンになってしまった。
著者は現在70歳,自分より僅かに若いだけだ。よし,俺も「角野流」に生きてやると思った。誰からも注目されないし,世間様にアピールするようなものは何一つ持ち合わせていないが,「やり遂げたいこと」があるのだ,企業秘密だが。
内容は次のような構成になっていて,けっこう人生をいい加減に過ごす(ポジティブに過ごすの意)ヒントになるし,随筆として読んでも十分楽しめる。
1章「ひとり楽しむ(頼むから放っといてくれ,酒場で繋がる素敵な縁など5節)」,2章「日々を楽しむ(断捨離は絶対にやりたくない,自分で選ぶからファッションは面白いなど4節)」,3章「寸暇を楽しむ(好きなことに年齢はない,高級蕎麦より街場の蕎麦が好きだ,思い立ったら旅に出るなど5節)」,4章「仕事を楽しむ(過ぎたことは「正解!」とする,存在はネガティブ・思考はポジティブ,人生は"あみだくじ"など5節)」,5章「人生を楽しむ(やりたいことを見つければそれでいい,父の背中・息子の優しさ,1%の運を呼び込む99%の努力など5節)」。