ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:小島宏の気になる1冊その962
教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その962
「道徳と特別活動2018年6月号」(文溪堂 定価:750円)
新学習指導要領への移行が始まって3ヶ月目を迎えた。道徳科や特別活動は前倒しをして,完全実施を進めている学校も少なくない。そこで,重要なことはわかるが,実際にどう進めていったらよいものか悩んでいることの1つが,これからの学びや自己の生き方を見通し,これまでの活動を振り返るなど,教育活動全体の取組を自己の将来や社会づくりにつなげていくための役割を果たす「キャリア教育」である。
本誌の6月号の特集は,まさに,そこに焦点を当てた「学級活動の徹底解剖―キャリア教育の要としての特別活動―」で,次のように,学級担任や進路指導主任などには渇望した内容になっている。
論考<概論>「キャリア教育の要としての特別活動」日本体育大教授橋谷由紀,<各論>「学級活動(3)なりたい自分,よりよく自分に近づくには...」庄原市立美古登小教頭川原陽子,実践<学級活動(3)ア>「理想の学級の中で自己を生かそうとする学級・個人目標づくり―「楽しい学校生活」を活用した授業実践―」日向市立大王谷学園教諭宮下裕一,「未来の自分を描き,よりよい自己変容のために努力する姿を目指して」近江市立御園小教諭山本浩司,「なりたい自分を見据えた個人目標の意思決定―児童の思考の流れを大切にして―」京都市立松陽小教諭奥山さおり,<学級活動(3)イ>「やればできる当番活動の実践」札幌市立中央賞教諭山田了己,「自ら進んで学習に取り組む児童を目指して―学習への興味・関心のもてる児童へ―」松山市立高坂小教諭中島礼子。
また,文科省教科調査官連載「道徳科の授業のストライクゾーン➂道徳科における主体的・対話的で深い学び」浅見哲也,「新学習指導要領の理念の実現を目指した特別活動の理論と実践➂学級活動の改善のポイント」,コラム・エッセイ・情報「梶井先生の現代都市ジャーナル➂」梶井貢など,連載記事も充実している。