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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その966
奥山英治著「虫と遊ぶ12か月」(株式会社デコ 本体:2500円)
サッカーばかりに熱中している孫が,クワガタとオナガバチを採ってきて,大きなペットボトルに小さな穴を開けて飼っている。「学校へ持っていったら...」と言ったら,「虫の嫌いな人がいて,歓迎されないよ...」ということだった。
そういえば,最近,学校の先生(男女を問わず,男≦女)の中にも「虫嫌い」が多く,虫の観察や飼育を敬遠する傾向があるらしい。
まず,本書を手にして,パラパラとめくり,自分が見たことのある昆虫を探してほしい。そして,そのページの写真を見ながら説明を読んでみてください。色々なことがわかって,楽しくなりますよ。それから,本書を手にして,庭を観察してください。散歩の時,道端で見かけた昆虫を調べてみてください。虫がだんだん可愛らしくなってきますよ。
本書は800枚あまりの写真を使って,実に278種類の昆虫について,春夏秋冬別に,探し方,捕まえ方,習性,飼い方などが,わかりやすく解説されています。虫好きにはたまらない1冊です。虫が苦手な人にも,手で触らないので結構楽しめる1冊です。
ただし,「虫のとり方」が紹介されていますが,例えばスズメバチを採ろうとして刺され,病院に運ばれたという例もありますので,注意してください。