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教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その977

「信濃教育2018年6月号」 (公益社団法人信濃教育会 定価:400円)


 今号も信濃教育会の先生方による意欲的な実践報告が満載である。テーマは「私の授業」で,谷川留美子「子どもの願いや思いを大切にした授業を心がけて」,藤巻聡史「私の授業を変えた一言」,宮下聡「ICT機器を活用した授業について」&織田裕二「ICTを活用した授業実践」,半田尚「魅力ある英語授業を目指して」,北澤千枝「更新される私の物差し」,角田健史「ユニバーサルデザインの視点を取り入れた授業」,駒村俊一「生徒と授業をつくる」&浅野美土里「子どもとともに」,畦上達也「目の前の子どもが教えてくれたこと」,山岸健司「楽しい授業から楽しく学ぶ授業へ」,河合旗与昂「保護者と創る授業~発達障がいへの理解~」,北澤見佳子「わかった,できた,もっとやってみようっとを目指して」など30の報告ではち切れんばかりである。

 授業づくりに悩んでいる先生,もっともっと授業を充実したい先生,若手教師を指導する立場にある先生などにとってヒントがたくさん得られる。

 また,巻頭提言「教師にとっての主な仕事」文科省教科調査官臼井学は,子どもに向き合うこと,そのために「子ども」を主語にした授業づくりを進めることを勧めている。さらに,「教材研究こそ授業の根本―国語科の書くことの授業に寄せて」元指導課長関義弘は,教材研究の仕方,授業づくりの基本,授業の展開などについてのポイントを平易に解説してあり,大変役立った。参考にして,国語科の読むこと,話すことの授業に広げていただきたい。