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書評:小島宏の気になる1冊その982

矢野恒太記念館編「『日本国勢図会』ジュニア版 日本のすがた2018」((公財)矢野恒太記念館 本体:1000円)


 表とグラフでみる「日本のすがたを知るための社会科資料集」として、小学校高学年児童・中学校生徒のために編集したものである。「データの活用」は、社会科だけでなく、算数・数学科でも新学習指導要領では、新しい領域D「データの活用」を新設し、ビッグデータ時代に対応できる能力を児童生徒に、育成することを求めている。

 したがって、本書は、生活や社会の中から見つけた「課題(問題)」を解決するために、必要なデータを探し解決することに役立つ。また、「どのようになっているか?」と現状を調べ、まとめ、表現する際のモデルにすることもできる。さらに、本書を読むことによって「日本のすがた(実態や変化)」はどうなっているのかを捉えることにも活用できる。

 本書は、次のようにデータを分類して示してあり、出典も明記されているので、さらに詳しく調べる際の手がかりにもなる。

 第1章「国土と人口(国土のありさま、気候の特色、土地利用、人口のうごき、資源とエネルギーなど)」、第2章「経済と財政(経済活動、財政など)」、第3章「農林水産業(コメの生産、畜産、水産業など)」、第4章「日本の工業(工業の発達、大工場と中小企業、電力・原子力など)」、第5章「商業と貿易(商業、金融、貿易)」、第6章「交通と通信(陸上・海上・空の交通、情報通信など)」、第7章「国民の生活(人々の生活、事故と犯罪、環境問題など)」、第8章「世界のすがた(世界の国々、国際協力)」、さらに「索引」でキーワードで検索しやすくなっている。