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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その993
「デジタル教科書の効果的な活用に関するガイドラインに盛り込むべき事項について(案)」 (文部科学省「デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン検討会議」 平成30年6月8日)
紙の教科書を使って学習し,文部省(当時)の指導(法の規定?)によって紙の教科書を使って授業をしてきたものにとって,デジタル教科書を使った授業展開の実感はわかない。しかし,小学生の多くがスマホを使い,パソコンで宿題をこなし,新聞は読まないがYahoo!やdocomoでニュースを観る時代である。デジタル教科書が主体になるのだろうか? 識者によると,紙の教科書から完全に脱却するのにはいくつかの不安があり,デジタル一本に絞るのにまだ躊躇があるらしい。
そんな中で,「デジタル教科書の効果的な活用の在り方」が検討されており,その中間まとめの「案」が公表された。これから児童生徒を指導する先生方の必読の1つとして紹介することにした。目の前の児童生徒との授業を想定して,この「案」を読んでいただきたい。
その内容の骨子は,1「ガイドラインの趣旨・目的について」,2「デジタル教科書導入の趣旨・目的について」,3「デジタル教科書の主な機能等の例について」,4「デジタル教科書の効果的な活用方法について(個別学習の場面,協同学習の場面,一斉学習の場面等)」,5「デジタル教科書の使用に当たり留意すべき点について(教育課程編成や具体的指導,児童生徒がデジタル教科書を目的によって使用,教職員の体制,児童生徒の健康,障害のある児童生徒の使用などに関する留意事項)」,6「その他」となっている。特に,3,4,5が役立つ。正式な報告が待たれるところである。