目標 6 :安全な水とトイレを世界中に
目標 6 を動画で解説
- ①ユニセフが大切にしていること~水と衛生篇~
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- ②13歳のアイシャの1日~水を得るために~
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- ③トイレのない生活とは?ユニセフ「世界トイレの日プロジェクト」
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- ④水は,すべて
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- ⑤コンゴ民主共和国:手動の掘削技術で、より多くの「健康な村」を
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- 6 – 1 : 2030 年までに、だれもが安全な水を、安い値段で利用できるようにする。
- (原文:By 2030, achieve universal and equitable access to safe and affordable drinking water for all.)
- 6 – 2 : 2030 年までに、だれもがトイレを利用できるようにして、屋外で用を足す人がいなくなるようにする。女性や女の子、弱い立場にある人がどんなことを必要としているのかについて、特に注意する。
- (原文:By 2030, achieve access to adequate and equitable sanitation and hygiene for all and end open defecation, paying special attention to the needs of women and girls and those in vulnerable situations.)
- 6 – 3 : 2030 年までに、汚染を減らす、ゴミが捨てられないようにする、有害な化学物質が流れこむことを最低限にする、処理しないまま流す排水を半分に減らす、世界中で水の安全な再利用を大きく増やすなどの取り組みによって、水質を改善する。
- (原文:By 2030, improve water quality by reducing pollution, eliminating dumping and minimizing release of hazardous chemicals and materials, halving the proportion of untreated wastewater and substantially increasing recycling and safe reuse globally.)
- 6 – 4 : 2030 年までに、今よりもはるかに効率よく水を使えるようにし、淡水を持続可能な形で利用し、水不足で苦しむ人の数を大きく減らす。
- (原文:By 2030, substantially increase water-use efficiency across all sectors and ensure sustainable withdrawals and supply of freshwater to address water scarcity and substantially reduce the number of people suffering from water scarcity.)
- 6 – 5 : 2030 年までに、必要な時は国境をこえて協力して、あらゆるレベルで水源を管理できるようにする。
- (原文:By 2030, implement integrated water resources management at all levels, including through transboundary cooperation as appropriate.)
- 6 – 6 : 2030 年までに、山や森林、湿地、川、地下水をふくんでいる地層、湖などの水に関わる生態系を守り、回復させる。
- (原文:By 2030, protect and restore water-related ecosystems, including mountains, forests, wetlands, rivers, aquifers and lakes.)
- 6 – a : 2030 年までに、集水、海水から真水を作る技術や、水の効率的な利用、排水の処理、リサイクル・再利用技術など、水やトイレに関する活動への国際協力を増やし、開発途上国がそれらに対応できる力を高める。
- (原文:By 2030, expand international cooperation and capacity-building support to developing countries in water- and sanitation-related activities and programmes, including water harvesting, desalination, water efficiency, wastewater treatment, recycling and reuse technologies.)
- 6 – b :水やトイレをよりよく管理できるように、コミュニティの参加を進め、強化する。
- (原文:Support and strengthen the participation of local communities in improving water and sanitation management.)
子ども訳出典:(公財)日本ユニセフ協会「SDGs CLUB」
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/6-water/
※日本ユニセフ協会の子ども訳をもとに、教育出版編集局で一部手を加えています。
目標 6 を実現するために、私たちができること。
- ①世界の水にまつわる事情について知ろう
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- 日本では、じゃ口をひねると水が出てくるだけでなく、その水を飲むこともできる。しかし、そういう国は世界でもめずらしい。
- 安全に管理された水を使うことができない人は約 22 億人に上り、世界の 3 分の 1 が安全な水を使えていない(※出典「Progress on household drinking water, sanitation and hygiene 2000-2017. Special focus on inequalities (WHO/UNICEF JMP/2019)」より)。
- 水道のない地域では、毎日湖や川まで行き、何時間もかけて水を運ぶこともある。そのため、学校へ行くことができない子どもたちもいる。
- できること
- きれいな水を自由に使えないと、どんなときに困るか考えてみよう。
SDGsでは「安全に管理された水」の基準を決めていて、日本の水道水はこの基準を満たしているよ。世界では、何時間もかけて運んだ水が安全でないことも多いんだ。
- ②世界のトイレについて知ろう
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- トイレの設備がなく、道ばたや野原、海岸、川などではいせつしている人が、約 6 億 7300万人いる(※出典「Progress on household drinking water, sanitation and hygiene 2000-2017. Special focus on inequalities (WHO/UNICEF JMP/2019)」より)。
- 上下水道の設備が整っていない国では、工場や家庭から出るよごれた水や、おしっこやふんが川に流され、衛生的な処理をされることなく飲み水として利用される。
- よごれた水を飲んだ子どもはげりやコレラなどの病気にかかり、多くの幼い命がうばわれている。
- できること
- 家庭から出たはい水がどのように処理されて、また使えるようになるのか、調べてみよう。
いつでもきれいな水を飲めるのは、上下水道の設備が整い、きちんと管理されているから。この生活を続けるためにも、水をなるべくよごさない、水を使いすぎないことを意識してみよう。
- ③水でつながる世界を知ろう
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- 世界の多くの人が安全な水を使えていないことや、トイレの設備がないことは、日本をはじめとした先進国も決して無関係ではない。バーチャルウォーター(仮想水)という言葉がある。これは、食料を輸入している国が「もしその食料を自分の国で作ったらどれだけの水を必要としたか」と定義した言葉。例えば、 1 kgのトウモロコシを作るためには約 1,800 リットルの水が必要になる。つまり、日本はトウモロコシを輸入することによって、形を変えて大量の水もいっしょに輸入しているのと同じことだと言える。
- できること
- 海外から輸入している食品は、トウモロコシ以外にもたくさんある。ほかにどんな食品があり、その食品がどれだけ水を必要としているか、調べてみよう。
日本の食料自給率が 40 %未満(※出典「日本の食料自給率(農林水産省)」より)であることを考えると、日本はバーチャルウォーターを通じて世界の水とつながっていることがわかるよ。