算数科の授業づくり

学力を高める
算数科の授業づくり
企画から展開、評価まで
- 小島宏著
- B5判 120頁
- 2004年10月 発行
- 品切れ
- 読者対象:小学校教師
商品内容
算数授業づくりの考え方と方法について,授業の企画から展開,評価の各場面にわたり,具体例を示しながら解説する。
目次
第1章算数授業の企画
1算数科で育てたい「学力」
「確かな学力」の意味と中身/指導要録にみる算数科の「学力の中身」/算数科の目標にみる「学力の中身」/具体的な子どもの姿としての学力
2算数科の授業づくり基礎・基本
使命・任務の自覚/子どもへの愛情/学級づくり,人間関係づくり/教育,数学,社会等への好奇心/揃えておきたい必携図書
3授業案に必要な項目
単元名/単元の目標/指導内容の前後関係/子どもの実態/研究主題との関連/指導計画・評価計画/本時の展開案
4指導計画の作成
今までの指導計画/評価規準(評価基準)を位置付けた指導計画例(1)/評価規準(評価基準)を位置付けた指導計画例(2)/評価規準(評価基準)を位置付けた指導計画例(3)
5本時の授業案づくり
本時の目標の設定/本時の目標は評価基準/内容の選択と課題(問題)の設定/学習活動の構想/算数的活動の活用/指導と評価と援助の一体化/授業案の例
6教材の開発・作成
教材とは?/教材開発のポイント/学習シートの工夫/ドリル教材の効果と課題/「読・書・算」を越える教材開発/教材の共有化
7研究・研修の仕方
「学習指導要領」の理解/教科書の読み込み/書籍・雑誌に学ぶ/校内研究で学ぶ/公開研究に学ぶ/研究会で学び合う/研究的に授業を実践する
8算数教育情報の収集
日々の授業は情報の宝庫/雑誌を読む/新聞に目を通す/研究会の「たより」に目を通す/他校の研究紀要に目を通す/ホームページをまめに見る/報告書,調査結果に目を通す/友人・知人との情報交換
9児童・保護者への説明責任
説明責任の意味と進め方/「結果の出る授業」の説明責任/成績の説明のポイント/教師自身の振り返り
第2章算数授業の展開
1導入
導入の前提/学習のねらいの明確化/関心を引きつける導入/次第にのめり込ませる導入/実演による導入/いきなり始める導入/石橋をたたいて渡る導入/自力解決の体験を保障する導入
2授業のなかの援助(支援)
「支援」に込められた思い/支援のもう一つの意味/援助(支援)の手だて/意図的評価と援助/随時評価と援助
3子どもに分からせる
「分かる」ということ/きめ細かい指導をすること/体験的な理解/考え方を表現する/「であるもの」と「でないもの」の比較/複数の事例からの抽象/類推による発見/学習のまとめの大切さ/活用して「深く分かる」
4問題解決学習
問題解決の意味/問題解決学習の基本型/問題解決学習のポイント/既習事項の活用のさせ方/問題解決学習の新型
5計算力を高める
「計算ができる」の意味/理解と技能の定着/計算ドリルと問題解決/忘れない工夫/計算ドリルと脳の活性化/使って計算力をさらに高める
6数学的な考え方を高める
数学的な考え方の意味/数学的な考え方の基礎/考える体験の繰り返し/既習事項・既有経験の活用/考えるようにする評価
7文章題に強くする
問題場面の理解/問題の理解のポイント/どのように考えたらよいか/どの計算が使えるか/問題,式,計算,答えの関係/繰り返し学習させたい文章題
8生活に生かせるようにする
「生活」の意味/算数の学習で活用させる/各教科で活用させる/日常生活で活用させる/活用していることを見つけさせる
9発言の構造化
発表させる/確かめさせる/関連付ける/よりよいものにまとめる
10きまりや方法を発見させる
きまりや方法を見つける価値/いくつかの例から見つける/並べて比べてみる/繰り返して行う/事実から方法を見つける/表に整理してみる/図に描いてみる
11学習のまとめをする
学習のまとめの価値/板書を写す/穴埋め式のまとめ/観点を示してまとめさせる/自己評価としてのまとめ
12表現力を付ける
表現力を付けることの意味と意義/表現力を付ける指導の工夫/「表現」のよさを分からせる
13教科書を活用させる
教科書の特徴/教科書の活用の基本/教科書の別の活用法
14教材・教具を活用させる
考えることとしての教材・教具/考える手掛かりとしての教材・教具/分からせる手段としての教材・教具/自力解決を支える教材・教具/確認や説明の手段としての教材・教具
15補充的な学習
補充的な学習の意義/補充的な学習の内容/補充的な学習の進め方/補充的な学習と発展的な学習
16発展的な学習
発展的な学習の意義/発展的な学習の内容/発展的な学習の進め方/発展的な学習の課題
17発問
質問と発問/学習過程に即した発問の工夫/自己評価力を高める発問/子どもの自立を促進する発問の工夫
18板書
板書とプレゼンテーションソフト/板書のねらい/「板書計画」と教師の授業の展開構想/色チョークを活用した板書/子どもの意見の構造化/板書は子どもにとっての「モデル」
19担任と専科制
担任の指導のよさ/担任の指導の進め方のポイント/専科制の指導のよさ/専科制の指導のポイント
20TT方式
TT方式の意味/TT方式の意義/教師の協力体制/TT方式の典型例/TT方式の評価
21少人数指導
少人数指導の意味/少人数指導の意義/少人数指導の運営/少人数指導の典型例/少人数指導の評価
22習熟度別指導
習熟度別指導の意味/習熟度別指導の意義/習熟度別指導の運営/保護者への説明責任/習熟度別指導の典型例/習熟度別指導の授業展開の工夫/習熟度別指導の評価/通知表・指導要録の評価
23授業協力者を活用する
授業協力者との協力の仕方/授業協力者とのかかわり方
24パソコンや計算機を活用する
パソコンを活用する指導技術/パソコンの成績処理への活用/計算機の活用
25算数的活動を活用する
算数的活動の意味/操作活動とのかかわり/算数的活動のねらい/算数的活動と数学的な考え方/算数的活動の実際例
26学び合いを進める
学び合いの意義/学び合いの学習形態/学び合い学習の特徴/学びのネットワーク化
27朝学習(ドリル)
朝学習のねらい/朝学習の内容/教材の作成/朝学習の評価/朝学習の工夫
28宿題の出し方
宿題の出し方/家庭との協力/宿題と評価
第3章算数授業の評価
1評価規準の作り方
「評価きじゅん」について/「評価規準」と「評価基準」の作り方
2評価計画の作成
国研の評価計画/N小学校の評価計画/R小学校の評価計画/T小学校の例/評価計画作成のポイント
3授業のなかの評価システム
授業のなかの二つの評価/授業のなかの評価の基本システム/この基本システムへの批判/確かな学力の定着とのかかわり
4関心・意欲・態度の評価
「関心・意欲・態度」の趣旨/算数科の「関心・意欲・態度」の趣旨/「関心・意欲・態度」の評価
5数学的な考え方の評価
「思考・判断」の趣旨/「数学的な考え方」の趣旨/「数学的な考え方」の評価/「数学的な考え方」の評価への注文
6表現・処理の評価
「表現・処理」の趣旨/算数科における「表現・処理」の趣旨/「表現・処理」の評価/計算力の定着・維持・向上
7知識・理解の評価
「知識・理解」の趣旨/算数科における「知識・理解」の趣旨/「知識・理解」の評価
8ノートのコメントの書き方
ノートの使わせ方/ノートのコメントの原則
9学習シートのコメントの書き方
授業中のチェック/授業終了後の確認/分析結果を次時に生かす
10肯定的評価と意欲付け
従来の否定的評価/これからは肯定的評価/肯定的評価と学び合い
11子どもの見取り
評価と見取りとのかかわり/見取りの仕方/見取りの典型
12適切に評価できるテストの作成
思考過程を問う問題/計算問題でない計算の問題/記述式の問題/考える力を見る問題/演算決定の問題/複数の解決を求める問題/解決の仕方を考える問題
13外部評価の活用
外部評価の意味/保護者の授業評価/学校評議員の外部評価/子どもの授業評価/校内研究の発想の転換/外部評価としての公開授業/外部評価としての研究発表会/外部評価の前提
14自己評価
自己評価の意味/自己評価の進め方/自己評価力の高め方/自己評価と相互評価
15コースの自己選択
コース選択の種類/コース選択のさせ方/レディネステストの活用/習熟度別指導のコース選択/課題選択での配慮/学習方法選択での配慮
16通知表の評価
算数科の通知表の様式/観点別評価の仕方/総括的な評価の仕方
17指導要録の評価・評定
算数科の評価/観点別学習状況の評価/評定の仕方/「総合所見等」欄の記入