江戸びとの情報活用術

江戸東京ライブラリー 24
江戸びとの情報活用術
- 中田 節子著
- 四六判 200頁
- 2005年8月 発行
- ISBN 978-4-316-35930-4
- 価格 (税込) 1,650円(本体 1,500円+税)
- 読者対象:一般
商品内容
大量消費情報社会の原点は江戸です。つまり、今日のような消費情報の氾濫する社会は、300年前に消費社会を迎えた江戸に発するものが多いと思われます。
例えば広告。伝達したい送り手の意図を不特定多数に伝える手段として、コミュニケーションとコマースの重なりを重視すれば、マスメディア的な宣伝(消費情報)は江戸時代に始まると考えることができましょう。
大量の広告宣伝の源となった江戸時代の消費情報には、現在でも共通する情報流通のしかたがあり、また見直されてよい情報もありました。旅行や溜まり場が情報の発信地であり中継地であったこと、流行には仕掛けがあったこと、食情報の傾向には昔も今も社会の流行をもたらすメンタリティがあること、ほか、具体的なトピックを手がかりに話題を展開し、図版をまじえながらわかりやすく解説した。
江戸の人たちのコミュニケーション・ルート、生活メディア、情報ネットワークなどから、情報の生かし方について、まだまだ学ぶ点はありそうです。
目次
1章 情報伝達を担ったもの (1)情報の伝達・拡大を支えた教育 (2)地域をつなぐ情報ネットワークの担い手たち (3)出版文化花盛り (4)諸国情報を運んだ「旅」 (5)アウトローたちの情報網
2章 江戸庶民の情報源 (1)広告宣伝時代の到来 (2)お上から一般庶民への情報伝達 (3)庶民からお上へもの申す (4)情報の届かない世界は桃源郷だった
3章 集う人々 (1)庶民のサロン・銭湯 (2)噂のたまり場・髪結床 (3)文化を生んだ連
4章 流行のしくみ (1)規制から生まれた美意識 (2)共有情報が歌舞伎成功の鍵 (3)せっかちな江戸っ子はファーストフードを流行らせた (4)神のファッション化現象
5章 情報通が出世する (1)江戸幕府出世のメカニズム (2)巨万の富を得た江戸のファッション産業 (3)江戸の女性の就職情報 (4)実学農業方法の伝播が国を救う (5)商家の繁栄は家訓から
6章 庶民も知っていた海外情報 (1)朝鮮通信使がもたらしたもの (2)西洋への窓口 (3)海外を知った漂流民 (4)衝撃の黒船情報は日本をかけめぐる (5)海をわたった使節団
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