教育研究所
№1013「隣席の人の読書」
週に何回かバスと電車に乗って,(目的と場所は企業秘密!)出かけている。スマホを片手に自分の世界に閉じこもっている多数の乗客の中に,たまに読書をしている人がいると,なぜかほっとするから不思議である。自分が,昔人間(時代の流れについていけない人間,アナログ的人間,ガラパゴス的人間)ということなのだろう。
令和になって間もない頃,電車で隣り合った男性(40代くらい)がゆったりと読書をしていた。邪魔をしないようにさりげなく覗き読みをした。
「いいことを言うより,よい行動をしよう」とあったが,人生はそんなこと言われたから「はい!」と納得し実行するような単純なものではないだろう。「できませんと,言いにくいことでもはっきり伝えよう」というけど,そんなこと言ったら避けられちゃうよ。「有難うを口癖に」はその通りだと思うが,電車やバスの中の無作法な人に出会ったときのことを思い出して,それよりも人にぶつかったら,ちょっと迷惑を掛けたら「すみません(ゴメンナサイ)を口癖に」の方が大切だ。と,いちゃもんを付けながら楽しませてもらった。
終点の池袋駅に到着する少し前に,図々しくも「すみません,お読みの本は,なんという本ですか?」と尋ねたら,黙って本を突き出して表紙を見せてくれ,高濱正伸著「メシが食える大人になる!よのなかのルールブック」だと知った。早速,「ありがとうございます」と,心からお礼を申し上げた。
道徳科の手作り教材のヒントに使えそうなので,自分で購入してじっくり読んでみようと思った(現在,まだ購入していない)。(H&M)
(2019年7月10日)