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教育研究所

№1041「自分で学ぶ力」

 新型コロナウィルス感染症の感染を防ぐために,学校の臨時休業が行われている。一年の中で最も大切な年度末から年度始めを休業にせざるを得ない学校にとっては,「子供たちに指導すべきことが指導できていない」という危機感をもつのは当然だと思うし,保護者にとってもその思いが強いと思う。子供たちがタブレットなどを使って家で授業が受けられるようにしている自治体や学校がマスコミで取り上げられるのは,その表れだろう。

 もちろん,タブレットなどを活用して在宅で授業が受けられるのは素晴らしいことであり,大切なことだと思う。しかし,学校に行けず家で過ごす時こそ,学校の時間割から解き放されて,子供が自由に時間を使うことができる。子供自身が,自分がやりたいことをやれるチャンスである(もちろん,感染防止の視点をはずすことはできないが)。

 アイザック・ニュートン(Isac Newton 1642~1727 英国)はケンブリッジ大学で学んでいた1665年,ペストの流行で大学が一時休校になり,リンカーンシャーの実家に戻り,一年半を過ごしたといわれる。この時,ニュートンは研究と思索に没頭したという。真偽のほどは不明だが,リンゴの木から実が落ちるのを見て,万有引力の発見をしたという逸話もこの時期のことだということを聞いたことがある。

 小学校で今年度から全面実施された学習指導要領は,「課題発見・解決能力」の育成を大切にしている。この学習指導要領のもとに育った子供は,今回のように,学校に行けず家庭で過ごさなければならないことがあったら(もちろん,そのようなことがないのがよいのだが),きっと,先生からの指示を受けることなく,自分で課題を決めて解決することに取り組んでいくのだろう。そのようにできる力を育てることが大切だと考えている。(A.O)
                                                   (2020年4月13日)