教育研究所
№1046「本との出会い」
私は,本の匂いが好きである。本をみることも好きである。そして,本を読むことが好きである。
本の匂いが好きである。小学校の低学年の頃,通知表にいつも「落ち着きがない」と書かれていた。じっとしていることができなかった。勿論,本を読むことなどは大嫌いだった。そんな私だが,図書室は好きだった,図書室が好きなのではなく図書室の匂いが好きだった。当時古い木造校舎で,歩くと床がギーギーなるような校舎に図書室があった。古い木材と古い本の匂いが入り混じった部屋が好きだった。何か落ち着いた。それが私と本との出会いだったように思う。今も帰宅して本の匂いがする書斎に入るとホッとする。
また,本をみることが好きである。中学生の時に塾に通っていたが,国語の先生が国文科の大学院生で今でも親しくしてくださっているが,自宅に遊びにいったことがあった。自宅といってもおそらく六畳くらいの部屋だった。そこに何本ものスチール製の本棚が入っていて,先生に「どこで寝るのですか」と聞いたくらいだった。その本棚には,全集物をはじめとしていろいろな本がびっしり詰まっていた。その本の数の多さに圧倒された。その時,本に埋もれて生活している人に憧れをもった。それから,本に興味をもち,本屋に足を運ぶようになった。今でも,最寄り駅の書店が22時まで開いているので,閉店前に駅に着くと千鳥足でも必ず,店内を一周してから家路につく。
そして,本を読むことが好きである。社会科の教員だが,社会科学の本ではなく小説が好きである。大きな書店に行き,文庫本の棚を端から端まで回る。そして,裏表紙の内容紹介を読んで興味をもった本を4~5冊購入する。本は買って読みたい。費用がかさむので文庫本しか買わない(買えない)。大体月にこのくらいのペースで読む。この本選びもとても楽しい。社会科の教員だから,社会科学系の本を・・・と考えたがあきらめた。読みたい本を読むのが一番である。
更に最近,本を味わうことを覚えた。時間をかけてメモを取りながら本を読んでいる。これもまた楽しい。
そして,最後の目標・・・
それは本を書くことである!! (S.E)
(2020年10月12日)