教育研究所
No.340 きれいな日本語を大切にしたいその1(2012年11月22日)
その1きちんとした話し方はやはり美しく聴こえる
しばらく前から,あるテレビ局のベテラン女子アナウンサーの話し方が気になっています。
上ずった声で,「~です。その~はァ~!さて,どうなっているのでいるかというとォ!・・・・・」などと,言葉を途中で区切って,もったいぶった変な話し方をしているのです。
最近は,もう一人のベテランアナウンサーに伝染し,若いアナウンサーもやり始めました。
1回や2回はともかくとして,いつもこうやられていては,いささかうんざりします。
それに比べて,他の番組のアナウンサーはきちんとした話し方をしており,美しい日本語に聴こえます。
その2話に保険をかけないようにしよう
他の民放の番組の中で,気になった話し方を2つ紹介します。
その1つは,県庁職員がインタビューに答えて「是非,福島に来ていただけれたらと思います」と呼びかけていました。私なら「是非,福島にいらしてください」と素直に表現します。
2つめは,秋の交通安全運動の中で,若い人気アイドルが「できるだけ,交通安全を呼びかけていけたらと思います」と語っていました。
私なら「私は,交通安全について呼びかけていきます。
皆さんも協力して,交通事故にあわないようにしてください」とでも言うと思います。
曖昧な言い回し,二重三重に保険をかけるような言い方がなぜもこんなに広まったのでしょうか。
その3「これから,皆さんにこの問題の解き方を考えてもらいたいと思います」という言い方をする先生方が多いことです。
「これから,皆さんにこの問題の解き方を考えてもらいます」あるいは,「では,この問題の解き方を考えましょう」と直線的に発問したいものです。
教師は,子どもの前で毎日毎時間,日本語の適切な遣い方のモデルを演じているのです。(H・K)