教育研究所
No.392 「クラス会に想う」(2014年12月12日)
小学校教師になって,昭和40年4月最初に担任した3年2組の子ども達と,何故か?毎年のようにクラス会を続けています。中学校の学級子供会のようなクラス会,高等学校のハイキングクラス会,大学生の大人気分のビアガーデンのクラス会,その後は上野界隈のカラオケクラス会や一杯飲み屋クラス会と,50回以上だから驚きです。
常連組から来たり来なかったりと様々ですが,実に楽しいクラス会です。実直な職人になっていい仕事をしている子から東大を出て研究者になった変わり者まで,みんな仲良しでどの子も58歳になりました。中には孫のいる子もいます。古希を過ぎた私は,元気をもらい,毎回楽しみにしています。
ここ何回か,お母さんの介護(元気なのだが,S子さんがそばにいないとパニックを起こすので出かけられないのだそうです)で参加していなかったSさんから,久しぶりにメールが届きました。
「こんにちは。ご無沙汰しています。今日は,Nさんと二人でM子さんのお墓参りに行ってきました。お天気が良く空が晴れ渡り,楽しいひと時でした。互いの近況報告や幼いころの思い出話で,泣いたり笑ったり大忙しでした。毎年,Mさんの命日が近づくと私の気持ちが落ち込むので,Nさんが心配して電話をくれます。優しい友達がいるって幸せですね。家族のために元気でいようねと手を振って別れました。今を生きていることに感謝をし,山積している毎日の煩わしい問題を一つ一つ笑顔で片づけようと思います」と。そして,「K先生は,私たちの心の支えです。いつまでも元気でいてください。S子」
と結んでありました。S子さんが元気でいたことに安心し,私にまで気遣ってくれることにありがたいことだと,ほろりとしました。
子ども達が,自分の子どもや家族と元気で,どの子も自分らしく生きていくことを何よりの希望としています。
そして,私も,老妻の座布団に徹していないで,生産的に生きることを考えなければならないと,つくづくと考えさせられたS子さんからのメールでした。
(K・H) (2014年12月12日)
2014年の「教室の風」は,今回が最終号です。
次回は,1月中旬に配信の予定です。
読者の皆様には,よい新年をお迎えください。今後とも,よろしくご愛読のほどお願い申し上げます。