教育研究所
No.393 「依存症を考える」(2015年1月5日)
新年あけましておめでとうございます。
「教室の風」をお読みいただきありがとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
ある本を読んでいたら,依存症には「ゲーム依存症,ネット依存症,スマートフォン依存症」や「アルコール依存症,ニコチン依存症,賭け事依存症」などがあり,デジタル,アナログに関係なく生じた現象であるという。
つまり,これらは「習慣化」の問題であり,良い習慣(健全な習慣化)のもとで扱えば自分にとってプラスをもたらすし,悪しき習慣(自制のきかないいい加減な習慣化)のもとで扱えば自分にとって良くない結果をもたらすというのである。決して,スマートフォンやアルコールのせいではないという。ゲーム依存症は,ゲームのせいにしないで,ゲームを使って遊ぶ習慣の問題に置き換えないと,本質的な解決にはならない。スマートフォン依存症も,スマートフォンがあるからではなく使い方の習慣化の誤りに原因があるのだということになる。また,アルコール(酒)も,ニコチン(タバコ)も,賭け事(パチンコ,競馬?)も,全くやらないという選択があるが,ネットやスマートフォンは使わないという選択は無理かもしれない。
と言うことは,デジタル時代にあっては,例えば,ネットの利用について基本となる内容を習得することと良い習慣を形成させるとともに,ネット利用に伴う危険性を理解させそのような行動をとらない習慣をつけさせることが,保護者と学校の役割になると思われる。酒はいつまでも避けておくことができるが,ネット利用を避けては日常生活が立ち行かなくなる恐れがある。
(K・H)(2015年1月5日)