教育研究所
No.402「教え子たちとの再会」(2015年2月6日)
つい先日,私が学年主任を務めていた教え子たちから同期会への招待があり出席した。高校卒業後,ちょうど20年目の集まりで,私にとっては,教職を卒業してから10年目の節目の年と重なった。会場は,東京ディズニーランドであった。
そこは,3年生の時に,彼らの強い意向を受けて実施した遠足の行き先でもあった。
同期会は,高校時代の懐かしい思い出に盛り上がり,時間はあっという間に過ぎ去ったが,教え子たちの成長ぶりに驚かされ,私自身,教え子たちの高校生活の思い出の中に,こみ上げるものを感じていた。
思い巡らしてみると,学年6クラスの担任は,私を除いて比較的若い年齢層の担任団であった。生徒たちの自主性,自律性を願い,「つながり」「こだわり」「めりはり」の三つの学年の指導方針を掲げて教壇に立っていた。
友人と教師との出会いや心の触れ合い,即ち人との「つながり」を大切にし,一つのことでよいから何かをやり遂げるという粘り強さ(「こだわり」)を身につけ,「めりはり」のある充実した高校生活を送り,将来の目標に向かって前向きな成長を願っていた。
高校生の多様化はこの生徒たちにも見られ,入学時から自分の将来の目標に向かって勉学に励んだ生徒,夜遅くまで駅周辺を「金八先生」のように担任に探させた生徒,交代で家庭訪問した生徒,等々,今振り返ると懐かしい思い出ばかりである。
時を経て,今,教え子たちは様々な職業に就き、それぞれの道を歩んでいる。一人前となって,お酒を酌み交わし大人のつきあいをしている。我が子の育て方に悩み,親として責任を果たすべく日常を送っている者もいる。
嬉しいことに,一人は,高校の教師となり野球部の監督として,いつの日にか甲子園出場をと,生徒たちとともに夢をつないでいる。
20年の月日の流れを速く感じるとともに,この教え子たちと一緒に高校生活,教員生活を過ごせたことに,改めて感謝の気持ちと教職に携われたことの喜びを感じた同期会であった。(H・H)2015年2月6日