教育研究所
No.404 「ある日の歯医者の待合室で」(2015年2月13日)
甘いもの好きの3番目の孫が,お餅を食べていて,虫歯の詰め物が取れてしまいました。急患と言うことにしてかかりつけの歯医者に連れて行きました。現在は,予約主義なので,あまりいい顔はされませんでしたが,「しばらく待てば…」と言うことで割り込むことができました。
私は新聞を読んでいました。孫は,テレビを見ていましたが,それに飽きて持って行った本を退屈しのぎに読んでいました。
隣の男兄弟二人を連れたお母さんが座っていました。お母さんは,兄の方に漢字の特訓を厳しくしていました。そういえば,孫たちは漢字が苦手のようです。少し特訓をしなければダメかな~と思いました。
弟のほうは,積み木をしていました。お母さんは弟には全く無関心です。私が,「お!すごいね。うまく積めたね」とほめると,次々と積み重ね,一つ積むごとに私のほうを見て,「よくできたね!」を催促するような表情をします。暇だったので,そのたびに言葉を変えてほめました。
向かい側に座っていた老人が,「お孫さんですか?」と言うので,「いえ,知らない子です」と答えると怪訝そうな顔をしました。……,「待てよ!」,ほめられることの少ない子供は,もしかしたら,このように褒められるといい気持になって,日頃,親から「知らない人についていくんじゃないよ!」と言われていても,ついて行ってしまうかもしれません。皆さん,子どもの良い所を見つけて,認めて,ほめて,自信を持たせましょう。そうすれば,甘い言葉に誘われない判断力「これは怪しいぞ!」と行動力「ついていかないぞ!」がつくかもしれません。(H・K)(2015.年2月13日)