教育研究所
No.407 「期待し,少しずつ育てれば伸びる」(2015年2月27日)
練馬区のOH小学校の算数の授業を参観した。特別支援学級の「三角形と四角形」の授業だった。三角形と四角形それ以外の形に分類する作業的活動を通して,子どもたちが,三角形の定義を分節した確かめカードを各自が持ち,「これは三角形です」「だってね,(1)ほら,辺が3本あります。(2)辺が,どれも直線です。(3)囲まれています。」と,確認して説明していた。(四角形同様)
「期待し,少しずつ育てれば必ず伸びる」を実感した。
参加していた,7名の子どもがすべて理解し,説明できるようになって,先生に褒められると満面の笑みを浮かべ,幸せそうだった。指導者の子どもへの期待と,それを可能にするために積み上げてきた優しい指導力に思わず涙を落としそうになった。
1年生の文章題を読み,情報の取り出し(求答事項,既知事項)を行い,問題を図に表して,それを手がかりに式を書いて,計算し,応えるというものであった。通常は,教科書にかいてある絵や図を手がかりに学習を進めるのであるが,繰り上がりのある足し算,繰り下がりのある引き算,求差・求大の問題解決の差異の子どもの学習状況から,この子どもたちは,自分で問題の中の数量関係を図に表し,それを基にして演算決定をさせることに挑戦し,見事に実現できていた。学年のチームワークもよく,感動した。(H・K)(2015年2月27日)