教育研究所
No.410「『困った子』ではなく『困っている子』」(2015年3月9日)
最近,友人から,素晴らしい授業実践の学校があると紹介された。「ユニバーサルデザインの視点からの授業~太田小学校の取組~」である。ユニバーサルデザインを校内重点研究に位置づけて研究したものである。横浜市立太田小学校の研究の素晴らしいことを,私なりに列挙してみる。
<その1>
特別支援教育は,特別支援学級の子供だけを対象にしたものではなく,全ての子どもに分かり易い授業するためのものである。
<その2>
「一人にいいことは,みんなにいい」と言う考えで,全ての個度にとって分かり易い授業を目指す。
<その3>
エンカウンターやソーシャルスキルトレーニングなどの活動で身に付けた力を,学習に活用し,定着させ,さらに伸ばしていく。
<その4>
授業の目当てと流れを示す,肯定的な表現(「~しないと,~できないよ」→「~すれば→~」できるよ)をするなど授業のユニバーサルデザイン化について検討し,具体化している。
<その5>
特に,関戸先生の授業10か条,その根底にある「『困った子』ではなく『困っている子』」と捉えたい。」には,目頭が熱くなり,感動して。
どこにでもいる「困っている子」を「困った子」にしないで,少しでも困らないようにする教師力を高めて,質の高い教育を保障する学校,教室にしたいものである。(H・K)(2015年3月9日)