教育研究所
No.440 「観察より図鑑?!」(2015年7月24日)
私は算数教育を勉強してきました。今でも細々と勉強を続けています。でも,最近は,算数で校内研究(算数の授業の指導・講評)に招かれるよりも,講師の不都合や講師が見つからない時に,学習評価,道徳科,理科,総合的な学習の時間などに声がかかることがあります。(もちろん,年に1~2回程度です)
先日,数か月ぶりに校内研究に招かれ,理科の3年生の授業を参観しました。
Aさんは,モンシロチョウについて,図鑑で調べたことを発表しました。卵から幼虫,さなぎ,成虫までのことが,図鑑の挿絵をきれいに写し,食草などまで調べ尽くしたもので,とても素晴らしいものでした。
Bさんは,家で,おばあさんが庭で栽培していたパセリの葉についていたキアゲハチョウの幼虫を取って,育て,さなぎになり,さらに蝶(成虫,キアゲハチョウ)になった様子を発表しました。幼虫が大きくなるにつれ,食欲が出て,パセリに葉がすぐになくなってしまったこと,さなぎは,初めは青いが段々白っぽくなって,茶色に近くなると蝶になるなど,観察したことを得意げに発表しました。
Aさん,Bさん,どちらにも子どもたちから質問やよかった点がたくさん出て盛り上がりました。その後の授業者の「Aさんも,Bさんも,よくできました。みんなも話し合いがよくできていたよ。でも,Bさんも,図鑑で調べるともっと詳しく分かったよね。」には,驚きました。事実を観察したり,予想し実験したり,確かめたりして,何かを発見するのが「理科の命」ではないのかと,心から思いました。(この授業に対する指導・講評(たくさんいいところを見つけ褒め,少し注文を付ける)の実際は企業秘密にします)(H・K)(2015年7月24日)