教育研究所
No.445「ちょっとしたことで,大きな誤解」(2015年8月5日)
「病は口から入り,禍は口から出る」と言われる。そんな,深いことではないが,とても面白い体験をした。
東村山駅のこと。電車から学生が降りた。忘れ物に気付いて,急いで戻り荷物をとり,間一髪ホームに降り立つことができた。私は,「あ~,よかった!」と,小声でつぶやいた。
すると,隣の人生豊かな女性が,「だんなさん,ひどいことを言うのね!」と,たしなめられてしまった。詳細を聞くと,老人が乗る寸前にドアが閉まり,乗ることができなかったそうである。それを見て,私が,「あ~,よかった!」と言ったと勘違いしたようである。
それぞれが見た風景を,それぞれが感じていただけであるが,視線のむきによってこのような大きなずれ(誤解)が生じてしまったのである。その後,次の駅までの2,3分であるが,人生の先輩からいろいろン話を伺うことができた。
私たちの生活や仕事は,多くの人が,様々な事項で,複雑に絡み合っている。ちょっとしたことが,大きな誤解を生まないように,思い込みで相手を遠ざけないようにと,少し気にしていこうと思った朝のひと時だった。(H・K)(2015年8月5日)