教育研究所
No.459「「しゅうかつ(就活)」と「しゅうかつ(終活)」」(2015年8月31日)
10年くらい前から「~~活」と言う表現がはやり出し,すっかり定着したかの感がある。最近,「しゅうかつ」と耳にしても,話している人の年齢を考えないとならなくなった。それは,就職活動の「しゅうかつ(就活)」なのか,人生の幕をどのように閉じたらよいかの「しゅうかつ(終活)」なのか迷うからである。
なんでも,短く縮めればいいとは思わない。日本人の言語感覚が,幼児化,軽薄化,記号化してきた証左なのだろうか。硬いことは言わないで,話のタネに,「○○活」を拾ってみよう。面白おかしくするために,いい加減なのも入っているので吟味してほしい。
「婚活」「痩活」「卒活」「特活」「部活」「葬活」「総括」「復活」「恐喝」「一喝」「みそカツ」「豚カツ」「民活」「金活」「芸活」「ゲイ活」「鯨カツ」「ねえ活」「政活」「生活」「統括」「一括」等々。
そう言えば,文科省の初中局のある課で出した通知に「『ゆう活』に伴う業務の受付時間の変更」がある。夏の生活スタイルの変革「ゆう活」(盛夏の2か月間)についての協力依頼の様である。民間企業でも,朝早く出勤し,勤務を前倒しで済ませ,夕方の時間を家族団らん,勉強・研修などに「ゆう活(夕方の時間の活用)」しようと,取り組むところが出てきたようである。昔昔,サマータイムがあり,柱時計を1時間早めたり元に戻したりした経験を思い出した。(H・K)(2015年8月31日)