教育研究所
No.493「プラモデルの展示会」(2015年12月24日)
プラモデルは,相当前から子どもの楽しみの一つだった。昭和40年(1964年)に私は小学校教員として採用された。初めての教え子に当時3年生のM君がいる。お父さんがプラモデルの愛好家で,M君にプラモデルの手ほどきをした。それが病みつきになって,来年還暦を迎えるM君は,今や,全国規模のプラモデル愛好会の会長を務めている。
最近,常磐線の北千住駅の近くのアトリエで,「第37回大激作展」が開催された。招待状をもらったので,出かけた。残念ながらM君とは会えなかったが,力作に,プラモデル全盛のころの雰囲気を味わった。
参観者は,中年以上,限りなく私に近いかそれ以上の高齢者で,溢れかえっていた。何故か,子どもと女性,若者は数えるほどしかいなかった。
時代が移り,子どもの興味・関心の変化につれて,色々なものが変わっていくのは当然としても,自分の手でつくる,自分で飼う・育てる,自分で書く・描く,自分で捕る(撮る,取る,採る)と言うことがなくなっていいものだろうかと思いつつ,会場を後にした。プラモデルでなくてもいいから,手作りの世界に没頭する子ども時代があってもいいのではないでしょうか。と言う,私は,猫の額ほどの庭で野菜を結構育て,家計に貢献しているものの,カードで預金を下ろすことも知らなければ,ケータイでメールを打つこともできない。(K・H)
(2015年12月24日)