教育研究所
No.515「虫がつく」(2016年2月14日)
昔は,子ども特に女の子が年頃になると,親御さんは「もしものことがないように」と心配してあれこれ注意したり,気にかけたりしていたものである。このことは,子育てがいかに柔軟になってきた今でもそれほど変わりないように思う。特に,最近は,子どもが不審者に連れ回されたり誘拐されたりする事件が報道され,子どもを持つ親を不安にしている。事実,悲惨な事件や事故につながる例が,連日のように報道されている。家族以外は,みんな悪い人だと教えるような時代になってしまったのだろうか。
子どもが,元気に,のびのびと公園や原っぱや川や池で遊べなくなりつつある日本は,今後どのようになっていくのだろうか。小さな孫がいる我が家では,他人ごとではなく,家の周りの巡回と観察,戸締り等に気が重くなるほど敏感になっている。幸い,隣近所の人たちが,互いに小さな子に関心を持ち,見守ってくれている(時に,危ないことをしていれば叱ることも含めて)ので,それは安心でありがたいことである。2020年東京オリンピック・パラリンピックまでには,子どもが講演や家の周りで遊んでいたりしても,何の心配もない「安心,安全」は東京,日本になってほしいと願う次第である。
ところで,今日は,太目老妻が虫に刺され瞼を腫らし,お稽古を休んでイライラしている。「まだ,虫がつく女と言うことか」と軽く冗談を言ったら,効き目があって機嫌よく家事をしている。(H・K)
(2016年2月14日)