教育研究所
No.521「教育のキーワード・4―昭和43年の改訂」(2016年2月20日)
次代の進展特に科学技術の進歩に即応した教育を行うために,新しい概念を取り入れるなど「教育の現代化」をキーワードに,基本的な指導内容を精選し,児童生徒の発達段階に応じたものに改訂した。
その特徴は次のように集約できる。
1:小・中学校の各学年の各教科及び道徳の時間の授業時数を最低基準から標準基準に,1単位時間を40分(中学校は45分)としてもよいことに考慮することにした,
2:小・中学校の教育は,教育基本法及び学校教育法の規定に基づき,人間形成における基礎的な能力の伸長を図り,国民育成の基礎を養うものであるとした,
3:人間形成の上から「調和と統一のある教育課程」の実現を図った。基礎的な知識・技能の習得,健康や体力の増進,正しい判断力や創造性,豊かな情操や強い意志の素地を養いさらに国家及び社会について正しい理解と愛情を育てるものにした,
4:指導内容を義務教育9年間を見通し,小・中学校として有効・適切な基本的な事項に精選し,次代の進展に応ずるようにした。
かつてないほど充実した学習指導要領と言われたが,指導内容の過密が批判される面がなきにしもあらずであった。(H・K)
(2016年2月20日)
※つづく