教育研究所
No.522「教育のキーワード・5―昭和52年の改訂」(2016年2月21日)
この学習指導要領は,「自ら考え正しく判断できる児童生徒の育成」をキーワードに改訂された。後に「ゆとり教育」として批判される「指導内容と授業時数の削減」が,実はこのあたりから始まったのである。
<教育課程の基準の改善>
1:人間性豊かな児童生徒の育成
2:ゆとりあるしかも充実した学校生活が送れるようにする
3:国民として必要とされる基礎的・基本的な内容を重視し,児童生徒の個性や能力に応じた教育が行われるようにする
<学習指導要領の改訂の方針>
1:道徳教育や体育を重視し,知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな児童生徒の育成を図る
2:各教科の基礎的・基本的事項の確実な定着ができるよう教育内容を精選し,創造的な能力を育成することにした
3:ゆとりある充実した学校生活を実現するために,各教科の標準授業時数を削減し,地域や学校の実態に即して授業時数の運用に創意工夫ができるようにした
4:学習指導要領に定める各教科等の目標,内容を中核的事項にとどめ,教師の自発的な創意い工夫を加えた学習指導が十分展開できるようにした
この後,産業界には「週5日制」の動きが出てきて,学習指導要領に少しずつ影響を及ぼすようになってくる。(H・K)
(2016年2月21日)
※つづく