教育研究所
No.532「ひいらぎ」(2016年3月2日)
幼稚園の園舎を建て替えるために,工事の都合で,園庭の「樹齢90年のひいらぎ」の木を伐採することになった。
しばらくして,園長が訪ねて来て,「幼稚園開園の記念樹を切ってしまうのは忍びなかった」「切り株を差し上げるので,活用してください」と言うことであった。有難く頂戴して,切り株の上に,鉢植えを置くことにした。
ところで,暫くして,記念樹の名札を見ると,「1912年開園記念樹疼木」と書いてあった。「あれ! ひいらぎなら柊ではないか?」「縁起でもない病ダレとは!」と,思った。友人にこのことを話したら,普通は「柊」又は「柊木」とも書き,古くはもっぱら「疼木」と書いていたらしいと,教えてくれた。
ほんの少し知識が身に付いてくると,その知識を絶対視してダメ出しをしてしまいがちである。反省し,切り株に「疼木=柊=柊木」と名前札をしておいた。(H・K)
(2016年3月2日)